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Horizon Zero Dawn DLC「凍てついた大地」レビュー

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これから真冬に突入する日本にぴったりのDLCが発売された。「Horizon Zero Dawn 」のDLC「凍てついた大地」だ。

この拡張コンテンツの内容は主人公「アーロイ」による悠久の旅路を15時間分に圧縮したようなとんでもなく濃いものに仕上がっている。

ポストアポカリプス感溢れるメインストーリーから始まり、新種の機械との戦闘、狩場でのチャレンジや機械炉の散策、メインに負けない内容のサイドクエストなど「Horizon Zero Dawn」本編で味わうことになる要素が全て詰め込まれていると言っても過言ではない。

 

異文化を強く意識した物語

 

 今回アーロイが関わることになるのは「バヌーク族」という極めて閉鎖的で民族的な価値観を持つ部族だ。彼らは機械の部品を身に着け自らの身体に青いチューブを埋め込む風習があり、独自の信仰を持っている。本編では重要人物の一人である「サイレンス」がかつて所属していた部族であることは暗示されていたものの、殆ど登場する機会はなかった。

彼らの住処である「凍てついた大地」を訪れたアーロイは、バヌーク族の信仰に基づく問題、「神とデーモン」の抗争に巻き込まれていく。

 

ストーリーは前述した通り、本編よりポストアポカリプス感があり非常に面白い。閉鎖的で独特な信仰を元にした価値観を持つバヌーク族と、世界各地を周り、様々な文化や、過去のオーバーテクノロジーに触れてきたアーロイとの対比がいい塩梅に皮肉が効いており、特に会話シーンにおいて絶妙に意見が噛み合わないなど、異文化交流について考えさせられる場面が多い。

分厚い氷と降りしきる雪に閉じられた世界に訪れたアーロイという異分子によって、バヌーク族全体がどう変化していくのかが、メインクエストサイドクエストを通しての見どころである。

 

 

刺激溢れる高難易度戦闘

 先ず始めに言っておくと、本DLCの推奨レベルは「30」であると表示されているが、実際は最低限、本編クリアレベルまでは到達していないと非常に厳しい。それほど登場する敵が強いということである。本DLCに登場する機械には「デーモンの○○」という名称がついており、本編より遥かに、悪魔的に強化された体力、防御力、攻撃力を有している。

一番弱いとされている機械「ウォッチャー」ですら急所以外の攻撃では中々壊れない難敵と化しており、大型の「デーモン」になると正面から立ち向かっては先ず勝てず、罠を設置し地形を上手く利用したり、スニーキングをしながら出来る限りオーバーライドを行うなど、これまで以上に機械と戦う上で「戦略」が重要になってくる。

時間経過で機械の体力を回復する「制御塔」という新たな破壊/オーバライド可能ギミックがそれに拍車をかけており、無力化しようと無為に敵陣へ突っ込み機械にボコボコにされるということを何度もやらかしてしまった。

そしてストーリーのボスとなってくる新型の機械獣達は言わずもがな。狩りというよりもう小さな戦争ではないかという程の猛攻でプレイヤーを殺しに来る。やはり狩ゲーにおいて新しい難敵の登場は心が踊るものだ。

この障壁を無事乗り越えることができれば、彼らと十分に渡り合うことのできる武器を手に入れることができる。既存武器の単純強化版に加え、「火炎放射器」「氷のレールガン」 といった新しい武器もあり、燃費は悪いがその分火力は高く、使用していて爽快感があり楽しい。

 

圧倒的なクオリティで描かれる銀世界 

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 本編同様、本DLCにおけるオープンワールドの美しさは素晴らしいの一言に尽きる。

白い雪に覆われた山々、渓谷。火山が近いということもあってか間欠泉やカラフルな温泉が湧き、夕方空を見上げれば青赤色の夕焼けが見え、しばらくすると満天の星空にオーロラのカーテンがかけられる。(勘のいい読者は舞台が推測できるだろう)

 積雪の表現もまた恐ろしくリアルだったりするなど、(本編に比べると)狭い世界での長時間にプレイに耐えられるような視覚的な工夫が随所になされている。

 

その他、「資源の持ち運び量増加」や「要らない資源を分解しシャードに返還する」、「乗り物に乗ったまま採取可能」など、DLCのみならず全体的なプレイをさらに快適にする為の8種のスキルを覚えることができる「流浪」というスキルツリーが追加された。

これによって、「敵も強くてNew Game」である「New Game+」にも挑戦し易くなったのではないだろうか。

 

 

 

年末から年始にかけて発表される新タイトルが軒並み大作であり、知名度的には多少埋もれている感じは否めないが、本編をクリアした方は勿論プレイして頂きたいし、完全版購入を視野に入れている方は是非発売を楽しみに待っていて欲しい。

「凍てついた大地」は本編の内容をより深く掘り下げ、文字通り拡張させてくれる、ゲームとゲームの間のつなぎには十分すぎる内容が詰まった素晴らしい拡張コンテンツである。