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ゼルダの伝説ブレスオブザ・ワイルド雑感

私が「ゼル伝」に初めて触れたのは、小学校高学年の頃。Nintendo64のカセットをフーフーしていた時代だった。

最初に触れたタイトルは「時のオカリナ」。ダークリンクで詰みかけ、ダイゴロン刀でガノンと戦った。(ちなみに倒すにはマスターソードが必須である。)

その後「ムジュラ」でゾーラの仮面が軽いトラウマと化し、「風タク」でリト族の女の子「メドリ」が好きになり、「トワプリ」でヒロイン「ミドナ」とのドラマに心打たれた。

そして現在。数年ぶりの「ゼル伝」をプレイすることになった。今作「ブレスオブザ・ワイルド」だ。(残念ながら「スカウォ」をプレイすることは叶わなかったが)

 

率直な感想を言うと、今回のゼルダは「シンプル」だった。より「ゲームに触れたことがない人向け」だという印象を持った。

面白い/面白くないで言えば面白かった。

他のユーザーの感想にもあるが、ゲームそれ自体に明確な「ドラマ」はなく、アイテム強化などといったやりこみ要素もすくない。一応「ライネル」というような、「慣れた人向け」の強敵もいるが、「隠しボス」というわけではなく1ザコ敵としてただそこにいるだけ。

ゼルダらしさ」の肝である謎解きも「スッキリ」解けるようになっている。

これまでの「ゼルダ」にとって謎解きというものは、ストーリーを追うプレイヤーが超えなければならない壁として立ちふさがっていた。試行錯誤し、あーっミスったァ!などと画面に向かって吠え、先にクリアした友人やネットに教えを請うものだった。謎解きそれ自体がドラマを生むものだったのだ。が、今作はそうではない。謎解きの大部分は「解かなくていい」のだ。分からなかったら解かなくていい。躓いたら一旦止めて他の場所に向かってもいい。快適ではあるが、まるで本筋とは別個のミニゲームのように感じられ、謎解きに対して取り組むモチベーションがこれまでのシリーズよりグッと下がってしまった自分がいた。

 

戦闘に関しては武器種が増えたにも関わらず至ってシンプル。カウンター戦法を取り入れれば、剣だろうが槍だろうが大剣だろうが敵を倒す速度以外対して変わらない。

武器が壊れること前提で、戦術よりどれくらい強い武器を持ち運べているかが重要になってしまっている。敵を倒して/クエストをクリアして強い武器を手に入れても、使えば壊れることが前提としてあるため、そこまで嬉しくない。

 

そしてこの意見に関しても他のユーザーから言われていることだが、今作の肝である「探索」に関しては、最初ゾーラの里に着いた時こそ「目新しさ」「ワクワク感」はあったものの、どこまでいっても山や川、大自然、それらの延長線上にある小さな田舎町がほとんどであり、終盤に近づくにつれ、新鮮味が薄れてしまった。まだ知らぬ土地に赴くことになった時、先ず一番最初に目指すことになるだろうビューポイントである塔、そして、探索の足がかりとなる祠が全部同じ形状であることもそれに拍車をかけた。

他のゲームと比較するのもどうかと自分でも思うが、アサシンクリードシリーズのような、文明の発達した独自の色が強い、広大な都市らしい都市とそれを一望できる都市ごとのビューポイントが欲しいと感じた。荒廃していないハイラル城下町を一望できたらなんとよかったことだろう。

 

 

 ここまで物足りない点を論ったが「ブレスオブザ・ワイルド」は自分の中で面白かった。

とにかく歩いて、自分の目で世界を観て、NPCと会話して、といったゲーム内での行動は間違いなく私が初めてRPGをプレイした経験を呼び起こすものだった。

昨今のオープンワールドゲームは世界が広く、自由度が高いとは言われているものの、

世界が広すぎる余りに行くべき先がマーカーとして予め示されており、それに対するアプローチをどういったものにするのか、といったゲーム内容の作品が多い。(これに対しては賛否両論あるが)

だがこの「ブレスオブザ・ワイルド」における、(全て自分の足で超えることが出来るゆえに)自分でマーカーを打ち、自分で目標を設定するというプレイ方法は、昔よくあった説明もなく急に世界に放り出される形式の「親切でなかった頃のRPG」での体験を呼び起こしてくれるのだ。

ヒントらしいヒントもなく写し絵を集めている時は特にそう思わされた。

 

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目標達成までの明確なドラマが無く、「既に終わったこと」として断片的に示されるストーリーや背景も、想像力を掻き立ててくれた為、逆に良かった。ストーリーに縛られることがなかったと言い換えてもいいかもしれない。

特に「英雄達」に関しては既に故人な為、どれほど良いキャラクターでも、「既にこの世にはいないんだよなぁ」という悲哀が良さと同時に心に飛来し、いい意味でもやっとさせてくれる。

ちなみに私のお気に入りはミファー。サリアとミドリと大人ルト姫を足して3で割らないような最高のヒロインだ。

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  自分のような、常にいろんなゲームをプレイしている人間にとって、「ブレスオブザ・ワイルド」は確かに少々退屈なものになるかもしれない。だが、初めてゲームに触れたあの頃を呼び戻してくれる、あの頃に叶わなかったことを実現することができる最高のゲームではないだろうか。