ちら裏

ちらしの裏に雑に書きなぐるイメージ

私が買ってよかったモノ。PS4。

お題「買ってよかったモノ」

お題、というものに乗っかってブログを書くのはこれが始めてだ。依頼主から提示されたテーマで記事を書くことは何度かあったが、それはあくまで伝えたい情報が予め決まっており、読み手にしっかり届くように線路を引く作業だった。

だが、この「お題」というものは違う。複雑な情報の集合である「日常」をある角度から切り拓き読者へ提供する試みだからだ。面白い。

 

そんな前置きはさておき、私が買ってよかったモノは「PS4」だ。このハードのお陰で私の生活は一変した。どのように変化したか一言で言うのであれば「金を使うようになった。」

 

PS4を購入する以前の私は、非常にケチな奴だった。昔なんやかんやあったせいで私の「人間としての幸福のハードル」はかなり低く設定されており、

食事であれば胃に流し込めることができれば良しとし、

娯楽であれば無料で楽しむことを是とし(都内の文化施設は指定の大学の生徒なら一部無料、低料金で入館できる)、

我が家には漫画と書籍しかなく、誰かに何か贈り物をするなんてことは考えられなかった。辛い時はただひたすら耐えればいいと思っていた。

「何かに投資することそれ自体の価値」を理解できていなかったのだ。

 

私はそういう人間だった。

もちろん、それまでバイトなんてしたことはなかった。

 

そんな去年の6月、E3が開催された。別記事で書いたが、世界最大規模のゲームの見本市だ。ff15、ニーア、KH3、ペルソナ5、トリコ…プレスカンファレンスにおいてビッグタイトルが続々発表される中、私の胸に沸き起こったのは、かつて過酷な環境で生きぬく為の「必需品」としてゲームをプレイしていた時の記憶と、初めての「贅沢をしたいという欲求」、「飢え」であった。

人間の感覚というものは不思議なもので、自分の中でどうしてこうも突然の変化が訪れたのか、今でも言語化して説明することができない。

 

初めて「現状では手の届かないモノ」を欲しいと思った。そんな自身に困惑していた私は、とりあえず飢えに従ってみることにした。

初めてバイトというものを始めてみたのだった。

 

記事を書いて、お金を貰う。小さなメディアを運営して、お金を貰う。資料を作って、お金を貰う。

 自分の得意な事でお金を稼ぐ事はとても面白いし、給料日に口座の中身が増えているのをみた時は少し嬉しかった。

 

だが正直恐怖もあった。今の今まで自分から贅沢しようなんて思ったことのない人間が、(自分にとっては)大金を持つことになり、欲に従いそれなりの買い物をしようとしている。私はこれからどうなってしまうのだろう。

 

はたしてこれを購入して良いのだろうか…ビビってしまった私はTGS東京ゲームショウ)に向かい、飢えが本心からくるものなのか確かめようとした。

(行こうと思った時点で薄々わかっていたのだが)

長い待機列を抜け会場入りした私は、ソニーのブースに直行した。生の小島監督を観て感激した後、最新ソフトの試遊台へ赴くと、そこにはゲームがあった。ゲームがあったんだ。ゲームが。残念ながら試遊は予約制であり、遊ぶことはできなかった。ただずっと他人がプレイしているのを観ていた。確かff15だったかな。他のブースでもそうだった。目の前に映る素晴らしい作品への感動と、どうしてコントローラーを握ることが出来ないんだという悔しさと、やっぱり私はゲーム欲しいんだなという安堵を綯い交ぜにしながら、凄く気持ち悪い表情で会場を回った。

 

そうして9月20日、ついにPS4とモニターを購入した。

 数万単位の商品を初めてクレカで買った時、高揚感で気持ちになってしまったことは今でも覚えている。ちなみに初めて買ったソフトはペルソナ5だった。

 

この時以来、金を使うことに対してある程度余裕が生まれた。後輩には多少多めにお金をだしてあげられるようになったし、良いものを買おうという意識が生まれ、外食することも増えたし、これ欲しいって言われたときに素直に買ってあげられるようになった。クレカの支払いにいちいちビビることもなくなった。

 

価値のあるモノ、という概念が自分の中に生まれ、それに対して自然に対価を出すことができるようになっていたのだ。

 

PS4のお陰で、自分の欲求に素直であることは良いことであるということ、そして、人生の豊かさというものの一端を知ることが出来た。ありがとうPS4